障害者の就労継続支援A型事業所の大規模な閉鎖と解雇が発生し、全国で約5000人の障害者が解雇または退職しました。原因の一つとして、2023年4月の障害福祉報酬改定で「生産活動」の比重が大きくなり、これに対応できない事業所が経営難に陥ったことが挙げられます。
全国社会就労センター協議会(セルプ協)は、事業所指定のあり方自体に問題があるとし、指定には「障害者支援」と「収益確保」の両立ができるかを判断する基準を設ける必要があると主張。また、経営改善計画書の提出だけでは不十分で、個々の事業所の経営を具体的に支援する仕組みも求められています。
指定の在り方検討を要望 A型事業所の大規模閉鎖受け(セルプ協)
就労継続支援A型事業所の閉鎖により、B型への移行が進む可能性
2023年に入ってから、全国の就労継続支援A型事業所の閉鎖が相次ぎ、多くの障害者が解雇や退職を余儀なくされました。特に2023年4月に行われた障害福祉報酬改定で、「生産活動」の比重が増加し、これに対応できない事業所の経営が厳しくなったことが、閉鎖の一因となっています。これにより、A型事業所で働いていた障害者の一部が、B型事業所への移行を検討せざるを得ない状況に陥っています。
就労継続支援A型事業所は、障害者と「雇用契約」を結び、最低賃金以上の賃金を支払う仕組みですが、閉鎖に伴い、これまでの雇用を失った障害者たちが次の働き先を探すことになります。一方、就労継続支援B型事業所は、雇用契約が結ばれず、工賃という形で収入を得る形態のため、収入面での違いが大きく、A型の利用者がそのままB型に移行することには慎重さが必要です。
とはいえ、A型事業所の閉鎖により、就労先の選択肢が限られる中、B型事業所への移行が進む可能性は否めません。B型事業所では、障害の程度や働くペースに合わせた柔軟な働き方が提供されるため、特に高い生産性を求められない環境を必要とする利用者にとっては、一つの選択肢となり得ます。
一方で、B型事業所に移行する場合、これまで得ていた収入が減少する可能性や、働き方の違いに戸惑うケースも考えられます。そのため、移行を検討する際には、障害者本人やその家族、支援者がしっかりと情報を集め、納得のいく選択をすることが重要です。
全国社会就労センター協議会(セルプ協)は、A型事業所の閉鎖問題に対し、自治体に対して事業所指定のあり方を見直すよう求めています。障害者支援と事業所の収益確保が両立できるかどうかを判断するための厳しい基準を設けることが提言されていますが、この問題の根本的な解決には時間がかかる見通しです。
その間、多くの障害者が新たな就労の場を求め、A型からB型への移行が進むかどうかは、今後の支援策や事業所の対応に大きく左右されるでしょう。適切な支援が行われることが、障害者の就労機会の確保と、彼らの生活の安定につながることが期待されます。


